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奇跡的な再会

2015年3月28日
ベルトランド

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出発してすぐ小雨が降り出した。雨の中走るのは久しぶり。
今日はアウストラル街道では恐らく2番目の規模の町コクランまで。50kmくらいで着くはず。

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雨は降ったり止んだり。

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そして相変わらずのアップダウン。

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結構な激流の川沿いを下流方向に進んではいるけれど,アップダウンがキツくて全く下っている感じはしない。

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道路から丸見えのところにテントを張っているサイクリストがいた。
治安の良いアウストラル街道とはいえ,さすがに警戒心無さすぎで面白かった。

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昼頃から次第に雨足が強まる。

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そしてコクラン。
とりあえずコクランに到着して,今日は雨やからホテルに泊まろうかと思ったんやけど,訪ねたホテル兼キャンプ場で屋根の下にテントを張れるスペースがあったので,テントを張らしてもらうことにして,しばらく休憩していたら雨が上がったので買い物に行くところ。

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そして外に出たところで,なんと日本人サイクリストと鉢合わせ。
実は彼とは面識があって,会うのは4回目。
これまでコロンビア,ペルー,アルゼンチン,そしてここチリのアウストラル街道で会っている。
この広い南米で,これだけまんべんなく色んな国で会っているのもすごいけれど,何がすごいってお互いの連絡先も知らず,全て偶然に出会っていること。こういう奇跡的な再会を果たすことが,自転車旅行者同士ではまれにある。
実はこれまですれ違っていたサイクリストに「お前の少し先にナオキっていう日本人サイクリストが走ってるぞ」って聞いていたんやけど,まさかこの人だったとは。名前も知らなかったし,前会った時に別のルートから南下するって言ってたから全く結びついていなかった。

自然と共に暮らす

2015年3月29日
コクラン

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アウストラル街道ではそれなりの規模の町,コクラン。
今日はアウストラル街道最後の休養として,1日ゆっくりする。

昨日,偶然に日本人サイクリストのナオキさんと出会ったのだが,ナオキさんは,コクランの町外れに住むおじいさんの家に泊めさせてもらっているらしい。町に着いた日,たまたま声を掛けられてお世話になっているそうだ。

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で,僕もそこにお呼ばれ。

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ここのおじいさんはカウボーイ(スペイン語では“ガウチョ”という)をしているそう。
このかかとのギザギザの歯車は馬を蹴って走らせるための物って初めて知りました。
武器じゃなかったんですね。

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お昼にバーベキューをご馳走になる。
ラム肉のバーベキューがこのへんでは有名らしい。確かに羊をよく見る。
でっかいサバイバルナイフみたいなので食べるところがかっこいい。

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自家製パン,自家製ビネガーと共に食べる。
うまい。

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調理は薪ストーブで。
この辺りの地域では普通の民家でもよく見る光景。自然が豊かですからね。
この家で引いているのは電気だけ。水道も無く,川の水を使って生活している。すごい生活力があるなと思う。

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日が暮れるまで日曜大工をして過ごし,その後,ご飯の用意をして夜9時過ぎにちょっと遅めの晩御飯を食べる。

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肉じゃが風。
一緒に米を入れて炊いているのだが,肉の旨みが米に染みて非常にうまい。

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日本ではなかなかできない暮らしを少しだけ体験できた1日。

久々のペアラン

2015年3月30日
コクラン
たまたまこの町で再会したサイクリストのナオキさんとしばらく行動を共にすることにしました。

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コクランからゴールのオイギンスまで約200kmの間。補給がはぼできないとのことなのでスーパーで最後の買い出し。大体3,4日分の食料を買い込む。ゆっくりしすぎて今日は昼出発。

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夏が終わり,紅葉し始めている。
ナオキさんはニューヨークからスタートして,ゴールは僕と同じ南米最南端ウシュアイア。ウシュアイアまで一緒に行くかはまだ未定。

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今日もそれなりのアップダウンが続く。
ナオキさんの自転車はフロントギアの調子が悪く,一番軽い歯車が使えないみたいで,坂道は基本立ち漕ぎ。荷物も多くて,僕よりもかなり重い自転車に乗っている。僕の1.5倍くらい大変だと思う。

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そして今日も絶景。

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しばらくアップダウンを繰り返しながら標高を上げ,約40km地点から一気に下る。

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下った先でお昼ご飯。
ここが絶好のキャンプ地だったので,今日はここまでにすべきかちょっと迷うが,明日から雨の予報なのでもうちょっと頑張る。

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頑張る。

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そして60km走ってストップ。
工事現場跡みたいなところに,ちょうど雨を防げる屋根があったので。
この直後に雨が降り出し,ギリギリセーフで今日は終了。

降りしきる雨の中を

2015年3月31日
工事現場

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昨夜から降り出した雨は今朝も止むことはなく降り続いている。
むちゃくちゃめんどくさいけれど,頑張って出発。

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道は珍しくほぼ平坦。
車通りも少なく,ナオキさんと喋りながら横並びで走るのがいい気晴らしになる。

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滝に心惹かれる。
雨なのでそこら中で水が溢れ出している。

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平坦。
しかし路面状況は悪し。

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うまいこと見つけた屋根の下で昼ごはん。
雨は止む気配がないので,昼ごはん無事食べることができるのかを朝から心配していた。

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途中から結構な上りが始まる。
雨の中の上りは辛い。
レインウェアを着ていてもどうせ汗でベチャベチャになるので,思い切ってシャツ1枚で上る。

この寒さの中,雨に打たれながらシャツ1枚で走るとか,明らかに自殺行為だ。
しかし,激坂を上ることで生み出される熱エネルギーと凍える寒さが相殺され,ギリギリ生命活動が営める程度の体温は維持できていた。
結構な長い上り坂だったけれど,「止まったら凍えて死ぬ」と思いながら走ることでなんとか山頂に到達。

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雨の降る中で,濡れた体をそれまで着ていた濡れたシャツで拭いて,新しいシャツに着替え,そしてダウンヒル。
下りっぱなしかと思いきや,ちょこちょこうっとうしい上りがあったけれど下りきり,アイセンという町……というか船着場に到着。
ここから短いフェリーに乗る。

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船着場の隣にあるカフェで,10日くらい前に出会ったフランス人カップルサイクリストと再会。アウストラルではちょこちょこ会うことになるだろうと思っていたのに全然会わなかった。
そしてなんとナオキさんがそのフランス人カップルと5ヶ月くらい前にペルー北部で会っていたらしい。こういう面白い偶然はサイクリストならでは。世界は広いようで狭いのである。

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午後6時,フェリーで湖を渡る。
大体30~40分程度。料金はタダでした。

そして渡ったところの船着場の待合室で今日は泊まる。
雨が降っていたし,昨夜の雨でテントも濡れていたので,ものすごく助かった。

オイギンスに向けて

2015年4月1日
リオブラボー

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昨夜泊まっていたフェリーの待合室。
一緒に泊まっていたフランス人カップルは先に出発。

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アウストラル街道のゴール,オイギンスまでは100km弱。
一応今日中に到着が目標だけれど,出発が10時前になってしまったので,きわどいところ。

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今日も雨やみぞれが降ったり止んだりの天気。
一度雨が崩れると数日続くのがアウストラルの天気の傾向らしい。

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ネットでも見て知っていたし,色んなサイクリストからも聞いていたのだけれど,前半の50kmくらいの間に3回,大きめの峠を越えていく。

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ちなみに最初の峠は1回にカウントされないので注意。
なんで3回上ったのに,まだ上りがあんねんって怒らないように。

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山の谷間を抜けていく。

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3つの峠を越えた後は,概ね平坦。
オイギンスに近づくにつれ,だんだんアップダウンが出てくる。

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オイギンスまであと15km地点まで来たところで,雨による寒さと疲労と空腹のためリタイア。
アウストラル街道最後の野宿。

アウストラル街道終了

2015年4月2日
オイギンス手前

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結局,昨夜は一晩中雨が降り続き,今朝も雨。
雨でびしょびしょのテントを片付けるのは憂鬱だけれど,今日はゴールのオイギンスまで15kmを走りきるだけなので,頑張る。

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朝,9時半。
出発と同時に雨が上がる。
山に雪が掛かっていてきれいだ。

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相変わらず小雨が降ったり止んだり。
そして最後の15kmを走りきり,

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アウストラル街道の終着地点,ビジャ・オイギンスに到着。

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あとはチリ国境を抜けるだけ。

ビジャ・オイギンスにて

2015年4月3日
オイギンス
アウストラル街道の終着地点,ビジャ・オイギンス。
明日のフェリーに乗って出国なので,今日は休養日。

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この町は一本道の途中にあり,前後の道が湖に遮られている。
そしてその一方は明日のフェリーが今季最終便。
半分,陸の孤島と化している。

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もうシーズンオフとは言え,町を歩けど歩けど,通行人に出会うことがない。
本当に人が住んでいるのか?
ゴーストタウンみたいだ。

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町の規模的にはアウストラル街道,序盤にあったチャイテンの町くらい。
スーパーでは多少の果物,野菜が買える。

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泊まっているのはキャンプ場だけれど,シーズンオフでお客さんが少ないみたいで,建物の中にテントを張らせてもらった。朝,テントが霜で濡れることもないし,非常にうれしい。

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そして薪ストーブの暖かさ。
部屋の中でたき火してるようなものですからね。
洗濯物もあっという間に乾く。

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そういえば明日でチリ出国となるのですが,チリは米が非常に美味しかった。この白ご飯だけで一食済ませられるくらい美味しい。わかりやすく言うと,日本の美味しくない米レベルの美味しさ。

徒歩か自転車か馬でしか通れない国境

2015年4月4日
オイギンス
今日はアルゼンチン国境に向けてのフェリーに乗る。
朝8時のフェリーで,乗り場までは7km。
なので朝7時過ぎに出発するが,その時間だとまだ真っ暗。
暗い中走る未舗装路が怖い。

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8時前になってようやく明るくなりだす。

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フェリーに乗り込む。
値段は4400ペソ(8800円)。
プラス5000円くらいで氷河観光が付けられる。

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午前11時半,湖の反対側に到着。
このフェリーに乗っていたサイクリストは全部で5人でした。
ここからしばらくトレッキングルートを進むとアルゼンチンとの国境があるので,5人で進む。

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始めの6km程は上りが続く。
自転車を押して上る。

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傾斜的にはこれまでのアウストラルで登場してきた坂とそんなに変わらないのですが,砂利が深くてなかなか自転車には乗れない。

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トレッキングルートと聞いていたので,自転車全押しの覚悟をしていたのですが,意外と自転車で乗って上れた。上り区間だけでも,半分くらいは自転車に乗っていられた気がする。

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頂上まで上ると,あの有名なフィッツロイが見える。
かっこいい。

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フィッツロイが登場してからはしばらく標高は横ばい。
この区間はほぼ自転車に乗れる。
楽勝。

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ちょっと怖い橋。

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確か出発して16km前後の地点で国境が登場。
無事,アルゼンチン入国を果たす。
そしてこのあと一行は,この国境の恐ろしさを知ることとなるのであった……。

『世界一美しく過酷な国境越え』の“過酷”な部分

2015年4月4日続き
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チリ・アルゼンチン国境上にあるしるし。
ここまでは普通に自転車に乗っていられたのだが,ここからがまあ大変だった。

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アルゼンチンに入ってからは,「未舗装の道」から完全に「トレッキングルート」と化した。
ここからはほぼ自転車全押し。

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そして川,泥,湿地の目白押し。

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水深50cmくらい。
頑張って靴を浸水させないように頑張って来たけれど,ここで色々なものを諦める。

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自転車とは押す乗り物。

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ひざまでの深さの川越えが3回あった。
見ている人は基本的に写真を撮っている。

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全員が『オルトリーブ』の完全防水バッグを付けていたので,カバンを外さずにそのまま川に入れたのが幸い。

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そして森を抜けたところにフィッツロイ。
一気に視界が開けたところのこの景色は感動する。
下に見えている湖がゴール。
そこからまた明日フェリーに乗る。

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でもまだ楽はさせてくれず,こんなアトラクションまで用意してある。

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自分の自転車を運ぶ時よりも,他の人の自転車を運ぶのを手伝うときの方がドキドキする。

そして今度こそゴール。
湖のほとりにアルゼンチン側の出入国管理所(イミグレーション)がある。明日の朝のフェリーでこの湖を渡るので,今日はここでキャンプ。

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アルゼンチンに入ってからのトレッキングロードがとにかく大変だった。
僕の調べでは,僕の自転車は他の人よりもだいぶ軽いはずなんやけど,それでも色んな無理な体勢から自転車を押したり引いたり支えたり持ち上げたりするので,普段使わない筋肉使ってすごく疲れた。

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そして無事,ここのイミグレーションでアルゼンチンの入国スタンプをもらい忘れる。

最大の難関を終えたと思ったのに,その先に訪れた困難

2015年4月5日
昨日無事,自転車を押しながらの過酷なトレッキングを終えた。
ここからは朝のフェリーで湖を対岸まで渡る。
直前になって,「自転車だけフェリーで運んで自分はトレッキングロードを歩いて渡ったら,フェリー代3000円ちょいが浮くけどどうする?」みたいな選択を迫られて非常に困る。
ていうかもうお金払って普通に渡る気やったから,そんなん知りたくなかった。

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迷った挙句,楽をする。
15kmのトレッキングロードで昨日歩いた道よりもキツイらしいので,もう今から歩く気は起きなかった。

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で,向こう岸でお昼ご飯を食べて出発。
今日は37km先のエルチャルテンという町を目指す。

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ここもまだ未舗装路とはいえ,もうチリのアウストラル街道のようなアップダウンはない。
同時期にアウストラルを南下してきたフランス人カップルサイクリストと,数日前から行動を共にしている日本人サイクリスト,ナオキさんと4人で走り出す。

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そしてすぐにチェーンが切れるトラブル。
なんでやねん。
実は昨日のトレッキング中に一度チェーンが切れて,今朝,キャンプ地で修理をしたとこなんやけど,その修理が甘かったらしい。
まあでも修理はすぐできる。
3人には先に行ってもらい,僕も修理でき次第追いかけることにした。

そして修理箱を開けてビックリ。
なんとチェーン修理用の工具がない。
今朝のキャンプ地に置き忘れてきたらしい。
キャンプ地はフェリーで湖を渡った向こう側なので取りに戻るのも無理。
マヌケすぎる。
なんとかペンチで修理できんものかと頑張ってみるも当然無理。

自力で直すのは無理なので,自転車を押して走ることにする。
しかし数km走って諦める。
昼過ぎから重い重い自転車押しながらフルマラソンに近い距離を走り切れるわけがない。

そして,多分湖まで戻ったらバスとかあるやろ,と来た道を引き返している途中で運良くヒッチハイクできて,エルチャルテンまで。

そしてその夜,アルゼンチンの入国スタンプをもらい忘れていることに気が付く。
ほんま勘弁して欲しいという気持ち。

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