2017年2月7日ヌアディブを出発したいんですが、この町は半島の先にあり、出発するには来た道を戻らないといけない。ただめんどくさいのが北方向に戻るので、最初の数十kmは向かい風になるのです。
モーリタニア入国の日に「世界一長い列車」が走っているのを見ましたが、この鉄道はヌアディブから出ているので、これに乗って脱出を図ることにします。
ヌアディブの町を出て、4~5km北に進むと駅がある。
この鉄道、バックパッカーの間では有名で、というのも荷台だったらタダで乗れるのです。
内陸にある町とを繋ぐ鉄道なのですが、内陸の町からヌアディブまで鉄鉱石を運んでいるらしく、鉄鉱石を降ろしたヌアディブからの帰りには荷台が空になっているので、その空の荷台に勝手に乗り込んで無賃乗車をすることができる。
鉄鉱石を運ぶ列車だからアイアントレインって名前なのか。
これがタダで乗れる荷台。
砂漠の中を鉄道の荷台に乗って旅する……非常にロマンあふれますよね。
ただ僕は普通に客車に乗りますが。
しかも寝台席。
だって荷台なんて日中ずっと太陽に照らされ続けることになるし、風に乗ってきた砂を浴び続けるわけだし、鉄鉱石を運んできた荷台だから汚いし、乗り心地も悪いし、絶対に乗りたくない。
まだ時間が短かければ荷台でもいいんですが、目的地のシュムまでは11時間くらい掛かるらしいので、ここは迷うことなく客車をチョイス。
普通の席で1000ウギア(約315円)、ベッドで3000ウギア(約950円)なので、寝台席を選んだとしても特に高いわけでもない。
今後は、この列車の目的地シュムから自転車で首都ヌアクショットを目指すことにする。シュムからだと首都ヌアクショットまでの距離は長くなりますが、進行方向的にはもろに追い風を受けられるはずなので、快適な自転車の旅を送れるはず。
午後3時発と聞いていたんですが、7時間ほど遅れて午後10時の出発になった。
そしてこの列車が想像を絶するボロさ。
世界一ボロいんじゃないかってくらいボロい。
こんな列車が現役で走っていることに衝撃。
電気すらない真っ暗な幽霊列車みたいなところに乗り込む。
そしてこれが3000ウギア(約950円)の寝台。
スポンジと生地がなくてバネしかない。
寝台に乗る人が何人かいたんですが、席番号は決まっていない。
相談の結果、僕は他の人と別のベッドをシェアして寝ることになりました(ちなみにそっちはベッドというより、たたみ0.5畳くらいのただの木の板)。狭いベッドを2人で使ったので、クソ狭かった。
ついでにこっちが1000ウギア(約315円)の普通席エリアの様子。
もしタダで乗れる荷台ではなくて、お金を払って乗る場合は、絶対に寝台席をおすすめします。木の板のベッドをシェアすることになったとしても、一応自分の場所は確保できるので。
もちろん一番良い選択はこの列車に乗らないことだし、さらに言えばモーリタニアには来ないことです。
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