アコンカグア登山 その6

<あらすじ>
アコンカグアで登山中。
体調は万全ではないながらも,なんとかかんとか最後のキャンプ地『ニドデコンドレス』までやってきた。

<11日目>
昨日ここのキャンプ地で,多分かなりすごい日本人登山家の方に出会った。
倉岡裕之というウィキペディアに載ってるくらいすごい登山家。
イモトがエベレストに登ったとき,ガイドで一緒に登ったという話を聞いてビビった。

そして,倉岡さんは登山に関して素人の僕たちに親切にいろいろ教えてくださったのでした。
僕は,登山の際にはできるだけ標高の高いところに滞在して高地順応していけばいいものと思っていたんやけど,実は一度標高を下げることもすごく大事なのだそう。なぜなら高地では疲れが表に出にくいから。体は疲れているのに,高地では疲れが症状として出にくいので,一度標高を下げて2,3日の休養を挟むのがいいらしい。低地で疲れを出し,それを回復させて万全の体調にしてから登頂を目指すといいよと教えてもらう。

僕たちも,今日はある程度のところまで登ったら一度ベースキャンプまで降りて体調を整えようということになった……はずやったんやけど,なぜか気がついたら「もう今日山頂アタックしてしまったら良くない?」っていう話になってた。
R氏,A氏の2人はもう最終キャンプ地で丸2日滞在しているので,ある程度体力は回復しているけれど,僕は昨日着いたばかり。しかもただでさえ不調で2人よりも体力的に劣っている状態なのに,

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って思ったけど,とりあえず僕も一緒にアタックすることにした。
風邪の症状はだいぶ無くなってきて僕自身回復してきていると思っていたけれど,2人と一緒に歩いて,体力的にはまだまだ全然回復していないことを痛感した。
数日前まで同じペースで歩いていたこの2人の,半分くらいのペースでしか歩けない。

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ニドデコンドレスから少し上にあるキャンプ地ベルリン。
本当はここに泊まることもできるんやけど,超強風地帯のためテントが風で飛ばされることがあるらしく,僕たちはビビって使わなかった。
あまりに2人とペースが違うためここで2人と別れ,僕は一人で進むことに。

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とにかく風が強い。
周りの岩が強風を受け,波や滝の音にも似た轟音が鳴り続けている。

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約標高6300m地点,この斜面を登っている最中に,気力が尽き,足が止まる。
小一時間ただボーッと座り込む。
しばらくして,すごい登山家の倉岡さんが登ってこられ,少し話す。
今の僕の状態を話すと,今すぐ降りた方がいいと言われる。
もはや登る気力は残っていないので降りる。

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降りながら,景色が綺麗だなと思った。
当然登っている時も見ていた景色だったけれど,苦痛から解放された状態で見る景色はそれまでと違って見えた。泣きながら足を進める。

夕方,朝のキャンプ地に戻る。
りょうへいさん,あきなりさんの2人がキャンプ地に戻ってきたのは夜9時前。
無事山頂には到達できたそう。
しかし恐ろしく疲弊した様子。
それを見て,「僕には絶対に無理や」って思った。
万全の状態ならまだしも,彼らの半分程度のスピードでしか歩けない今の僕に登れるわけがない。
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